国内外のIT企業が沖縄に集結
イベントレポート:ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市
イベントレポート:ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市
沖縄初の本格的なIT見本市として、2020年2月5日・6日の両日、沖縄県宜野湾市で「ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市」が開催された。観光産業や情報通信産業を中心に国内外の約130社が参加し、AIやIoT、ロボット、5G通信など、地域の生活を豊かにするための展示やセミナーが行われた。これまで、BPOやニアショア開発の拠点として成長してきた沖縄。次世代の地域産業創出を目指した先端技術の数々に、多くの来場者でにぎわった。

「Resort」×「Technology」=「ResorTech」

沖縄県では「沖縄21世紀ビジョン」に基づき、情報通信関連産業の高度化・多様化に向けた施策を展開している。「ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市(以下 ResorTech Okinawa)」は、「リゾート(観光産業)」×「テクノロジー(IT産業)」=「リゾテック」をコンセプトとして開催された。オープニングセレモニーでは、ResorTech Okinawa実行委員会の一員でもある沖縄県を代表して、玉城 デニー沖縄県知事が「沖縄県は、アジア太平洋地域との近接性という地理的優位がある。『リゾテック』でイノベーションを起こし、世界に発信していきたい」と意気込みを語った。

ダイヤモンドスポンサーとして参加したSCSKは、22年前に「コンタクトセンター」の拠点を構えて以来、沖縄の日本国内でのITサービス拠点化に貢献してきた。「沖縄の強みである『観光』と『IT』を掛け合わせてイノベーションを起こし、沖縄発の新ビジネスを創出するというコンセプトに共感しResorTech Okinawaに参加した」(SCSK 代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者 谷原 徹)

オープニングセレモニーで挨拶をする沖縄県知事 玉城 デニー 氏(左)
SCSK 代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者 谷原 徹(右)

ビジネスとITの融合で、お客様のデジタル変革を戦略的に進めるSCSKは「観光×ITのデジタルトランスフォーメーション」をテーマに、先進のAIやIoTを活用した多くのサービスを出展した。「SCSKは『安心・安全』をテーマに、ITイノベーションの発信地としての沖縄発展に取り組みたい」(谷原)

そのひとつが、観光客や地域住民の安心・安全のための新しい情報伝達手段「放送・通信融合2.0 / IPDC+IoT+P2P」である。自律分散ネットワーク技術による「止まらない通信網」と「放送波(IP DataCast)」を組み合わせることで、災害時に通信回線が途絶えても情報伝達が可能になるのだ。観光情報や災害時の新たな伝達手段として活用できるこの技術には、視察に訪れた沖縄県知事も災害対策として強い関心を寄せた。

放送・通信融合2.0 / IPDC+IoT+P2P(上)を視察する玉城沖縄県知事(下)

この他にも、接客から決済までを卓上型スマートロボットが実現する「レジレスロボ」が、ResorTech Okinawa開催初日に地元テレビ局のニュースで紹介されたこともあり、多くの来場者がデモンストレーションに集まった。また、スマホカメラで撮影した領収書画像から合計金額や日付、支払先などの必要な情報を読み取ることで、経費精算の業務負荷を低減し、働き方改革を支援する「ProActive AI-OCRソリューション」。イノベーション推進への取り組みとして、住友商事と共同で立ち上げたスタートアップの成長を支援するアクセラレータプログラム「HAX Tokyo」などの展示が行われた。

地元テレビ局の取材を受ける(上)
レジレスロボ(下)

先端技術、実績あるAIソリューション、そして地域創生

AI、IoT、イノベーション、地域創生など、多くの出展物のなかで特に注目を集めたのが、ヒト型質問生成ソリューション「なんでもQuestion(以下 NANQ)」である。

従来のテキストデータの自然言語処理では、質問は作れるが回答まで生成するのは難しいとされてきた。しかし、SCSKが30年以上にわたり培った自然言語処理の技術により、テキストデータから、質問・回答を生成するまったく新しいソリューションが可能になった。まだ研究開発段階ではあるが、2019年12月に開催された「人工知能学会 対話システムシンポジウム」で発表し、大きな話題を呼んだ。

簡単に質問・回答が生成できる「NANQ」のデモ映像

デモを見ればわかるように、テキストデータをNANQにコピー&ペーストで入力するだけで、即座に質問と回答が出力されるのだ。選択問題だけでなく、穴埋め問題やFAQの形式での出力も可能だ。

ResorTech Okinawaメインステージのプレゼンテーションでは、「観光地の案内文などからクイズを作成して、キッズ向けのスタンプラリーに活用する」「災害時の対応マニュアルから緊急時のFAQを作成する」といったNANQの活用例が紹介された。また、ResorTech OkinawaガイドブックのテキストデータからNANQが自動生成したクイズも出題され、来場者を楽しませた。

この他にも、コールセンターオペレーター向けの応答パターンFAQ作成や社員教育用eラーニングの問題作成、チャットボットと連携したFAQ作成や知識学習への活用など、アイデアは無限にありそうだ。「我々が気づいていない活用のアイデアを皆さんと一緒に考えていきたいのです。将来的には、何でも答えるヒト型ロボット『NANQ君』の開発を目指します」。とプレゼンテーションを担当したSCSKの岩垂は語る。

質問・回答の自動生成は、猛威を振るうウイルス性感染症への対処法といった緊急性の高い内容の学習にも効果を発揮するだろう。NANQ開発の究極の理想形は、人と会話できる介護サポートロボットとしての活用だ。人との会話には認知症予防効果があるが、介護現場ではそこまで手が回らない。介護サポートロボットにより、新たな認知症予防手法が確立されることを期待したい。

メインステージで「NANQ」の先端技術をプレゼンする
SCSK 全社営業統括部門 戦略ソリューション営業統括本部 DX営業統括部
岩垂 恒(左)と山口 和秀(右)

こうした先端技術だけでなく、すでに多くの企業で実績のあるAIソリューションにも多くの来場者が集まった。「誰もが使えるAI」として実績のあるAIモデル構築サービス「SNN(SCSK Neural Network toolkit)」では、画像認識エンジンの活用で観光施設への来場者数のカウントや来場者の笑顔の数まで検出できる。さらに、こんな場所に行きたいという画像をSNNに認識させ、沖縄県内の類似観光地を案内するデモンストレーションもあった。

SNNの画像認識技術に見入る来場者(上)
沖縄県内の取り組みを紹介するブース(下)

さらに地域の雇用促進という観点でも、沖縄県内に拠点を構えるSCSKニアショアシステムズのブースでは、「沖縄で、東京の仕事をする」というテーマで多くの若者の関心を集めた。

ResorTech Okinawaのプレ開催として開催された今回のIT見本市。リゾートアイランド沖縄が目指す新しい事業創出という目的には、出展企業のみならず多くの来場者が共感したのではないだろうか。第1回のResorTech Okinawaは、2020年10月29日から沖縄が初会場となる「ツーリズムEXPOジャパン」と同時開催される。

展示ブースでご紹介した「リゾテック・ソリューション」

観光情報も災害対策も新たな伝達手段で!
放送・通信融合2.0 / IPDC+IoT+P2P
リゾートでの新たな情報伝達と災害に強い安心安全を

「商店の活性化」や「まちおこしイベント」をご検討の方々へ!
レジレスロボ 旅のしおりアプリ
地方創生につながる地域経済活性化施策をICT で支援

沖縄のスタートアップを世界へ!
HAX Tokyo
ハードウェア・スタートアップ3ヶ月支援プログラム

最新AI技術で、機械と人とのコミュニケーションの未来を創造します!
DesseなんでもQuestion
SCSKオリジナルチャットボットと最新AIによる「質問・回答」生成技術

誰もが使えるAIへ・・・。
SNN(SCSK Neural Network toolkit)
観光地への滞在を楽しくする、オリジナルのAI活用例

「ProActive AI-OCRソリューション」で従業員の働き方改革を加速
ProActive AI-OCR
ディープラーニングAI-OCRで、「いつでも」「どこでも」「楽して」精算!

SCSKグループの県内取り組み紹介!
SCSK サービスウェアSCSK ニアショアシステムズベリサーブ沖縄テストセンター
BPO・コンタクトセンター事業/ニアショア開発事業/検証サービス事業をそれぞれ柱としてサービス展開する各社の特徴的な取り組み