今までIT化できなかった領域に、私たちはどう立ち向かう?

変化するビジネス環境、増え続ける情報量、進化するIT環境――企業の情報システム部門に求められる課題は山積している。常に新たなタスクに迫られる中、解決策はあるのか。

急速に増え続ける情報システム部門のタスク

ビジネスのスピードが加速し複雑化している現在、ITが関わるべき領域がかつてないほど広がっている。しかしながら、情報システム部門では基幹システムの維持や保守にリソースを割かれ、求められているIT戦略や新システムの企画構想にまで手が回らないのが現実である。

システムが扱うデータ量は増え、スマートフォンやタブレットなど、多様化するデバイスへの対応や、クラウドやオープンソースの活用、あるいはセキュリティー対策といった幅広い分野への知識や技術が不可欠となっている。

「極端にいえば、従来は開発言語だけ覚えていればよかったが、幅広い観点での技術力が求められている。そして、さらには自社のビジネスを積極的に支援することも期待されている」と、SCSK ソリューション事業部門 AMO第一事業本部 先進開発部長の早川潤は語る。

さらなるカオスを招く、ユーザー部門主導の業務アプリケーション開発

ユーザー部門では、新しいビジネスやサービスの立ち上げ、環境の変化などに対し、迅速なIT対応を迫られている。その結果、情報システム部門では把握できないほどに、現場独自で開発したアプリケーションが増え続けている。たとえば、新サービスを立ち上げた際の顧客管理や営業日報、増え続ける文書の管理、基幹システムへの入力業務を補助するアプリケーションなどである。

このような現場主導で開発されたアプリケーションは、いずれ業務の属人化を生み、現場では管理できないほどにデータ量が増え、さらには重要データのセキュリティー面でも大きなリスクを抱えることになる。

この状況を放置することは、ITガバナンスとして深刻な結果を招くのではないだろうか。

今までIT化できなかった領域を、進化した開発基盤によってIT化する

そのような状況下で、クラウドや最新の開発基盤を活用して、システムの内製化を目指す情報システム部門が増えている。

特別な知識が必要なく簡単に構築したクラウド上の開発基盤で、実際に動く画面を見ながら要件に合わせて迅速に業務アプリケーションを開発。さらに、共通のプラットフォーム上にある複数のアプリケーションや複雑で大規模なスクラッチ開発との共存や、基幹システムとの柔軟な連携もできる。

SIerとして、長年にわたるシステム開発・運用の苦労や失敗から生まれた、最新の超高速開発クラウドサービスFastAPP。現場の要望やビジネスの変化に合わせて、必要なアプリケーションを素早く提供したい。あるいは、運用負荷を軽減したい情報システム部門にとって、FastAPPのマネージドサービス*は、ITガバナンスを実現する解決策のひとつである。

「モックアップを見て実際に動かしながら確認できるので、要件定義の段階で食い違いが生まれにくいのも大きなメリットです。従来、年単位の時間がかかっていたシステム開発が数ヶ月で行えるようになり、大幅なコスト削減が可能になります」と、早川はサービスの特長について語る。

このFastAPPは、システムの内製化やITガバナンスだけでなく、アジャイル開発やDevOpsを実現する開発基盤としても幅広く活用できる。また、すでにAIやRPAなどの新しいテクノロジーとの連携も視野に入れ、次期バージョンも開発中である。SIerの知見から生まれた最新のクラウド開発基盤の進化に注目したい。

* 先進の超高速開発基盤とクラウド環境、さらにサポートデスクや導入トレーニングも充実した、すぐに始められる安心のマネージドサービスです。